【第三章】私とバレエのものがたり|働きながらバレエをする社会人時代

Ballet Diary

社会人になった私は、「バレエを続けたい」という強い想いを胸に、さまざまな仕事に挑戦してきました。
この章では、働きながらバレエと向き合った社会人時代の試行錯誤と、そこで得た大切な気づきについてお話しします。


初めての社会人生活|バレエとの両立に挑戦

大学卒業後、コロナ禍の真っ只中、私は社会人一年目を迎えました。
大阪で営業の仕事に就き、外出自粛の時期にはオンライン勤務、大丈夫な時期には出社する日々。

バレエは週3で助手の仕事を続けており、個人事業主のように自由度の高い営業職を選び、両立を目指していました。

遠方からの通勤は大変でしたが、高校・大学で長距離通学に慣れていたため、苦ではありませんでした。
新しい知識を吸収できることが、生きがいに感じていたのです。

当時の想いは、

「バレエを続けるために、稼げるスキルを身につけたい。」


そう本気で考えていました。

しかし、再び外出自粛となったタイミングでバレエの発表会が重なり、外出が難しくなってしまいました。
私はバレエを優先し、営業の仕事を退職することを決意します。

その後、2ヶ月間はバレエの仕事だけで生活する、ほぼニートのような期間を過ごしました。
不安もありましたが、「バレエを選んだ」という自分の決断に誇りを持っていました。


雛人形の職人の元で働いた経験

自由な時間を過ごしていたある日、友人から紹介された雛人形の職人の元で働き始めます。

興味本位で飛び込んだその仕事は、掃除やインスタでの宣伝、出張同行など幅広いもので、まるでオーナーの付き人のような役割でした。

しかし、職人の世界は厳しく、私の理想とオーナーの求める人材像は一致していませんでした。

そんな中、オーナーから言われた言葉が心に残っています。

「ここでは雛人形を扱っているんだから、バレエが好きというのは二股みたいなものよ。」

この言葉にハッとし、私はバレエが大好きなのに「雛人形に浮気しているのではないか」という思いが湧き上がりました。

当時、仕事が終わる時間とレッスンの時間が合わず、「バレエができない」という状況に涙することが多かったです。
自由に踊れないことは、私にとって1番の苦痛でした。

2ヶ月後、短い時間でしたがお世話になった雛人形の仕事を辞めることを決意。
ここで得た教訓は、

「バレエをするために他の仕事を探すのではなく、バレエに本気で向き合う」

という覚悟でした。

ここで働いた経験は、自分の方向性を定めるための重要なターニングポイントだったんなと今強く思います。


転機|幼稚園で約3年間働く

暑い8月のある日。
「バレエの先生を目指すなら、朝から夕方前に終わる仕事を探そう!」
そう思い立ち、ハローワークへ向かいました。

バレエを教えるのなら、子ども心を掴む知識がほしいと思い、保育士資格を持つ母親からのアドバイスもあって、幼稚園や保育園に絞って職を探しました。

すると、地元市内で資格不要の公立幼稚園の求人を発見。すぐに応募し、緊張しながらも面接を受け、数日後には採用されました。

雛人形のお仕事を辞めてから2週間後、私は幼稚園の「ひより先生」になっていました。

初めての幼稚園勤務にドキドキしていましたが、子どもたちは本当に可愛く、すぐにこの仕事が大好きになりました。

仕事とバレエを両立する新しい生活が始まります。
• 平日8:30〜14:15 幼稚園勤務
• 週2〜3日16:30からバレエの助手
• 夜には自分自身のレッスン

という多忙な日々。
疲れる日もありましたが、「好きなことのために頑張れる」という充実感を日々感じていました。


幼稚園の先生時代で得たもの

幼稚園での仕事は想像以上にハードでした。
子どもの命を預かる責任感、常に子どもたちへ意識を向け続ける集中力。

昼過ぎに仕事が終わっても、すぐにお昼寝をしないと体力が持たないほどでした。
私は不器用だったので、クラス担任の先生に何度も相談しながら、支援の方法を一つずつ学んでいきました。

ここで得たのは、

「目の前のことに真剣に向き合い、解決策を探し続ける力」

です。

体力的には厳しい毎日でしたが、子どもたちの笑顔と、素晴らしい先生たちに支えられ、
少しずつ「心の余裕」も育っていきました。

その中で、勢いのままBESJピラティスの資格取得を決意
平日に有給を取り、大阪へ通い、マットピラティス、さらに1年後にはマシンピラティスの資格も取得しました。

さらに、地元のピラティススタジオでも日曜日に働き始め、最終的にはほぼ休みのない生活に。
それでも、過去の経験や幼稚園で働きながら確固たる目標を定められたことが、私を強く成長させました。

「夢を叶える」という強い信念が生まれたのです。


第三章まとめ|働きながら夢を追いかけた日々

社会人になってからの私は、
バレエを続けるために何が必要なのか、
どう働くべきかを必死に考え、行動し続けました。

失敗も回り道もたくさんありましたが、
どんな経験も、「バレエと向き合いたい」という初心を思い出させてくれました。

この時期に培った、

  • 真剣に取り組む力
  • 解決策を探し続ける粘り強さ
  • 夢を追いかける覚悟

は、今の私にとってかけがえのない財産です。


次回、人生の目標が決まるまでの過程についてお話しします。

私とバレエの”ものがたり”を楽しんでいってください!

コメント

タイトルとURLをコピーしました