「予防はしていたけど、ついに来てしまった…」
お尻から足にかけてズキズキと痛みが走る——。それが坐骨神経痛の特徴です。
この痛み、何をすればいいの?動いていいの?ストレッチは?
と、不安になりますよね。
今回は、そんな坐骨神経痛の痛みが出たときにやってほしいセルフケアと対処法を詳しくお伝えします。
前回の《坐骨神経痛を予防するための簡単セルフケア方法》記事と合わせてお読みいただくと、より理解が深まります。
痛みが出たらまずは「休ませて整える」ことを最優先に
痛みが出た直後は、無理に動かしたりストレッチをしようとせず、体と神経を休ませるケアを優先しましょう。
■ 炎症が強い場合は冷やす(急性期)
• ズキズキ、ピリピリ、熱っぽい…そんな痛みがあるときは炎症が起きているサイン。
• 氷のうや保冷剤をタオルで包んで、お尻や腰に15〜20分あてます。
• 1日2〜3回、無理のない範囲で。
■ 慢性的な重だるさには温める(慢性期)
• じんわりとした痛みや重さには温熱ケアが効果的。
• 湯たんぽ、カイロ、お風呂などで筋肉のこわばりをやわらげるのがおすすめ。
【セルフケア中の声かけ例】
「今は、がんばらなくていいよ」
「じんわり温めて、力を抜こうね」
「痛みを抑える時間も、立派な回復の一歩」
姿勢と過ごし方をちょっと工夫することで、痛みが軽くなる
神経を圧迫するような体勢を避けるだけでも、痛みは軽くなります。
■ 座りっぱなしを避ける
• 30分ごとに立ち上がって、軽く体を動かす・背伸びするだけでもOK。
• 同じ姿勢を続けないことが最大のポイントです。
■ 座るときの工夫:骨盤が立つ環境をつくる
• クッションや丸めたバスタオルをお尻の下に敷き、骨盤を立てて坐骨で座る意識を。
• 足元に台を置いて、膝がやや高くなるようにすると腰の負担も軽減します。
【セルフケア中の声かけ例】
「今の座り方、ラクかな?骨盤が立ってる?」
「自分の体が心地よくいられる姿勢を探してみよう」
「ちょっと休憩。がんばりすぎなくていいよ」
痛みが落ち着いたら“やさしいストレッチ”で循環を促す
痛みのピークが過ぎたら、緊張した筋肉をゆっくり緩めていく時間に移行しましょう。
■ おすすめのお尻ストレッチ(仰向けでできる)
- 仰向けに寝て、右膝を立てます
- 左足首を右膝に引っかけて“4の字”をつくる
- 右膝を両手で胸に引き寄せ、お尻の奥がじんわり伸びるのを感じる
- 30秒キープ × 左右それぞれ1〜2回ずつ
⚠️注意点:
・無理に引っ張らない
・ズキッと痛みが出る場合は中止
・心地よい伸び感を目安に
■ 深い呼吸で神経をリラックスさせる
交感神経が優位になっていると、痛みの感覚が強くなりがち。
深い呼吸は、自律神経を整え、痛みへの敏感さをゆるめる効果があります。
- 背筋を伸ばして座る
- 鼻から4秒吸って、口から8秒で吐く
- 5回程度繰り返す
【セルフケア中の声かけ例】
「吸って…ふーっとゆっくり吐こう」
「吐く息と一緒に、緊張も流れていくよ」
「呼吸が整うと、心も身体もラクになる」
こんなときは病院へ!🏥|見逃してはいけないサイン
セルフケアでは対応できない重度の坐骨神経痛も存在します。
次のような症状がある場合は、早めに専門医の診察を受けましょう。
• 足に力が入らない、しびれが強い
• 尿・便のトラブル(感覚の異常)
• 安静にしていても痛みがひかない
• 足や腰に熱をもったような腫れがある
まとめ:痛みが出たら、がんばらず、やさしくケアすることが大切
痛みが出たときほど、「何かしなくちゃ」と焦りがち。
でも、体は「休みたいよ」「少し力を抜きたいよ」とサインを出しているのかもしれません。
坐骨神経痛は、正しくケアすれば回復に向かっていく可能性が高い症状です。
今日からは、痛みに振り回されるのではなく、
「今の自分に必要なケアってなんだろう?」と、自分自身と対話する時間を持ってみてくださいね。
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